隠れ家で心ほどけるひと休み。玉川村「ほっこりちっちゃなマルシェ」の時間がゆっくり流れる理由

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砂利敷きの道を歩いていると、「マルシェ」と書かれた一本ののぼりを見つけました。ところが、そののぼりが立っているのはごく普通の住宅。奥には立派な植木があり、道の向かいには田んぼが広がっています。遠くからは鳥の鳴き声も。

本当にこんな所でマルシェが? といささか不安になりながらガラガラと引き戸を開けると、「こんにちは!」と明るい声が響いてきたのでした。

お邪魔したのは、玉川村で毎月開催されている「ほっこりちっちゃなマルシェ」。古民家で繰り広げられる、知る人ぞ知るマルシェの様子をお届けします。

のどかな田園風景を眺めながらゆったりと過ごすひととき

会場には、手仕事やリラクゼーションなど9つのお店が並んでいます。一軒一軒の店主さんと目が合うような、こじんまりとした空間を歩いてみました。

座布団に座ってゆっくり話せる空間

中に入ってすぐの場所には、ビーズやレジンを使ったピアスやヘアアクセサリーが並んでいます。普段使いしやすそうな、さりげないかわいらしさに心が躍ります。

左手側の小上がりの先には占いコーナー。その隣には、犬用のおやつやドッグソープが並んでいます。

靴を脱ぎ、備え付けのスリッパを履いて奥のスペースへ。石けんの優しい香りが鼻をくすぐります。

スリッパを脱いで奥の和室に入ると、そこには複数のハンドメイドショップが並んでいます。
ここでは立ったまま慌ただしく買い物をする必要はありません。座布団に座って、出店者さんとゆっくり話をしながら商品を手に取ります。窓の外の田園風景もあいまって、とてものどかな時間に感じられます。

ハンドマッサージでほっと癒されるひととき

こちらのお店は、ハーブティー試飲とハンドマッサージを行う「Amaly」。今回はハンドマッサージを施術していただきました。
好みの香りのオイルを選べるとのことで、花粉症でつらい鼻の通りを良くしてくれるというペパーミントを選択。爽やかな香りに鼻がすうっとします。

「娘が来年小学校で」と話すと、「入学するときの名前つけは大変ですよ。おはじきとか細かいものが多くて」なんて情報を教えていただきました。たわいもない会話ですが、普段仕事に育児にと慌ただしく過ごしている私にとっては貴重な時間。マッサージの気持ちよさも相まって、ほっと癒されるひとときを過ごせました。

出店者もゆったりと過ごせる場所

この場所で穏やかな時間を楽しんでいるのは来場者だけではありません。
「ほかのマルシェよりもゆったりしていて、お客さんとゆっくり話ができます」
出店者の一人はそう話します。

手が空いている時には、他のお店を覗きに行ったり、出店者同士で談笑したり。出店者にとってもゆったりと過ごせる場所となっています。

主催者に聞く、居心地のよさの秘密

マルシェといえば人が多くにぎやかなイメージがありますが、ここは真逆。少人数でのんびりと過ごせる贅沢な空間です。
どうしてこのようなマルシェを開催しているのか、主催者にお話を伺いました。

古民家を会場にする理由

「静かなのがいいんです」
そう穏やかに話すのは、マルシェを主催する小板橋正子さん。他にもワンちゃんグッズ販売や手作り石けん制作など幅広く手がけられています。数秘術という占いもされていて、実は私も以前に別の場所で占っていただいたことがありました。

【矢吹町】手作りアクセや占いが充実!7/20(日)LiLi-CAFE de Mini Marche
いよいよ三連休ですね。ここ数日は雨が続いていましたが、週末はお天気にも恵まれそうです。予定がまだ決まっていないという方におすすめしたいのが、7月20日(日)に開催されるLiLi-CAFE de Mini Marche。手作りアクセサリーや占いなどのお店が出店し、素敵な出会いを楽しめますよ。

窓の向こうの田んぼでは、先ほどまでトラクターが動いていたのだとか。
「夏になるとすごくきれいで。あと秋もきれい。晴れていれば向こうに山も見えるんですよ」

この古民家は小板橋さんの知人のもの。もともとは、コロナ禍の頃に自宅以外で仕事ができる場所として貸し出す目的で整備されました。
小板橋さんは、主催するワークショップの開催場所を探していた時にこの古民家と出会います。景色が良く落ち着いた環境が気に入り、後にマルシェもこの場所で開催することを決めました。

来場者や出店者にも「すごく居心地がよかった」と好評です。この場所を気に入って来てくれる方も多いのだそう。

「がつがつ稼ぐよりもゆっくり過ごしたい」出店者が集まる

マルシェ開催にあたって、小板橋さんはこれまで出店者の募集をしたことは一度もありません。現在の参加者は、他のマルシェ出店者の中から「この人だ」と思える人に絞って声をかけた方々です。
選ぶポイントは、感覚が合うこと。素敵な作家さんだと思える人や、話が合うなと思える相手を見定めています。

「稼ぎたい人は一回来てもう来ないです」
ゆったりとした時間が流れるこのマルシェ。出店者も「がつがつ稼ぐよりもゆっくりしたい」「来場者一人ひとりとじっくり話せるほうがいい」と考える人たちが集まっています。

「女性がゆっくりできる」癒しイベントへの展開も

2026年1月からは新たなマルシェが始まりました。その名も「ほっこり癒しマルシェ」。エステやヘッドスパなどのリラクゼーションを提供する出店者が集まるイベントです

「女性の方にとにかくゆっくりしてもらいたいと思って」
小板橋さんは、新しいマルシェを始めた理由をこう話します。
「疲れているので、皆。家事もそうだし子育てもそうだし仕事もそうだし。(日曜開催なので)月曜に向けてのリセットにもなるかなと」

4月19日(日)に開催される「第3回ほっこり癒しマルシェ」は石川町の旅館、薬王館が会場となります。限定ランチと温泉つきで、さらにゆったりと過ごせるひとときになりそうです。

提供:ほっこりちっちゃなマルシェ

ゆっくりできるからまた来たくなる

小板橋さんにマルシェを主催していてよかったことを尋ねてみました。
「ゆっくりできた、良かったです、とお客さんに言っていただけること。そして出店者の方が、たとえお客さんが少なくても『すごく楽しかったです、また来たいです』と言ってくださることですね」

小さな隠れ家のようなマルシェ。そこには来場者にゆっくり過ごしてもらいたいという小板橋さんの温かな想いがありました。

取材の最後に、小板橋さんはこうも話してくれました。
「出店者さんが一番楽しければそれでいいんです」
窓の外に広がる田園風景と、手仕事から伝わる温もり。古民家を快く貸してくれるオーナー、一緒にマルシェを作りあげてくれる出店者への感謝を胸に、小板橋さんはこの場所を守り続けています。

ほっこりちっちゃなマルシェ 開催情報

開催日程毎月1回日曜開催(次回開催は2026年4月26日)
住所玉川村小高字中綴 izumi house(docomoショップ近く)
駐車場玉川村役場駐車場
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